今回読んだ本です。
目次
購入理由
小川洋子さんの本を、wikipediaに載っている順に読んでいるため。
主な登場人物
私 母子家庭で息子と暮らしている。
家政婦として働き、博士の家へ派遣される。
私自身も母子家庭で育っている。息子(ルート)
頭のてっぺんが平なため、博士からルートとあだ名を付けられた。
野球が好き。博士
元数論専門の大学教授。
事故により、記憶が80分しか持たないため、服に付箋をたくさんクリップでつけている。未亡人
博士の義理の姉。夫は亡くしている。
本の内容
私と息子と家政婦としての派遣先の博士との、温かな話。
数字と元阪神の江夏によって、3人の関係は強くなっていく。
気に入った登場人物
- 私
家政婦仲間から苦情がたくさんあった博士のところで柔軟に対応したり、未亡人と言い争っている時も博士は友達と言い切れるあたり人として良い人だと思ったため。
とても、性格も良い女で悪意がほとんどない優しい人と感じました。
感想
博士とのやりとりはとても暖かな感じがしますが、記憶が消えてしまうため毎日がなかったことになったり最初から同じことをやりなおさなければならなないため、悲しみがうっすらと漂っています。
ただ、記憶のある時間は私も博士も息子も人柄が良いので諍いもなく、平和なひとときを感じられました。
色々な事柄があっても、柔軟に対応する私は家政婦としても人としても能力がとても高いと感じます。
私には、そこまで人柄よくなれないと思ってしまうほどです。
未亡人については、私が家政婦としての契約違反をした時に、言い争いをしたのですがその時に、致し方ない事情があったから仕方ないと思えることもあるのに感じ悪く色々なことを疑い、何か博士との関係があるのではないかと思いました。
仲良くしている嫉妬のようななんかなのでしょうか。
また最後あたりに、
「私がおります。義弟は、あなたを覚えることは一生できません。けれど私のことは、一生忘れません。」(277p)
という発言を未亡人はしており、一生という言葉を使って私とは違うということを強調しているように感じます。
嫉妬というよりかは、敵対心なのでしょうか。
その観点から見ると、最初は問題はそっちで片付けろと言ってたのに、上記のような発言をし始めるので、未亡人はある意味ツンデレなんでしょうかね。
この本を勧めたい人
- 優しく暖かいけど、ちょっと悲しい話を読みたい人。
- 数学に苦手意識を持ってるけど、ちょっと数学の世界を垣間見たい人。
- 記憶喪失関係の話を読みたい人。