本をよるべに

本を読んだ感想や日々のことを思うままに書いてます

夢よ醒めないで『定本 尾崎翠全集 上巻』より『悲しみの頃』

下記全集に載っている『悲しみの頃』を読みました。

目次

購入理由

全集のため省略。

主な登場人物

  • 春路
    海の村で暮らしてる。母は、町で暮らしている。
    なぜ一緒に住んでいないかは不明。
    とても沈んだ状態になっている。

本の内容

春路は、海の村の家に住んでいた。
故郷である町の家にいた頃の夢を見て、夢が醒めないで欲しいと願う。
そして、寂しさから逃げるように母のいる町の家に向かう話。

気に入った登場人物

主に登場する人物が春路しかいないですが、春路の寂しさの感じ方は、なんとなく共感する。

感想

私自身がどん底にいた頃、良い夢ばかり見ていて、ずっと夢が醒めないでいて欲しい。ずっと眠り続けていたいと思っていた頃がありました。
ある意味、現実からの自己防衛でもあり現実逃避でもあるのですが。
春路も、そんな感じで良き頃の夢をみていたのかなと思いました。
ただ、なぜ今が春路にとって良い状況ではないのかそこまでは読解力あまりないので読み取ることはできませんでした。

全体的に寂しく、暗めな感じのお話しでした。

この本を勧めたい人

  • 全体的にしんみりとした話を読みたい人