本をよるべに

本を読んだ感想や日々のことを思うままに書いてます

『恋愛論(上)』

今回は、スタンダールの『恋愛論(上)』の感想です。
恋愛論かー、ちょっと面白そうと思って買ってみました。

目次

あらすじ

スタンダールが考える、恋愛について書かれてます。
スタンダールから見た、ヨーロッパの国ごとの恋愛についても書かれてたりします。
ちょっと偏見あるかも。

感想

恋に落ちた後どのようなことが起きるか書かれてあり、今より若くて感情の起伏が激しかった頃のことを思い出しました。
スタンダールの言う、「結晶作用」、とてもわかる。
相手のどんな欠点でも素敵に見えたりして、どんどん素敵な結晶で相手を覆い尽くしていき、本来の相手からかけ離れた相手像を作ってしまう。
色眼鏡というか、偏見というか…。
なんでそんなこと起きちゃうんでしょうね。

結構古い本だと思うので、女はこうだー男はこうだーって書かれてます。
最近、海外の古い作品読んでるのでなるほどと思うことがいくつかありました。
スタンダールがこの本を執筆した当時の時代の海外文学を読む時には、役立つかもしれません。
恋愛絡む作品限定ですが。

上巻はなるほどと思うことがありましたが、下巻はどうなんでしょうか。

『汚れた歳月』

今回は、A・P・ド・マンティアルグの『汚れた歳月』の感想です。

汚れた歳月

汚れた歳月

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あらすじ

短編集。 どの話も独特な世界観の話で、なんとも言い表し難い幻想的な話。
現実的なようで、非現実的。

感想

幻想的と言っても、美しいはそこまでなく泥臭さや汚さもある。

どの短編集も濃厚で、1話読むのにやっとな感じ。
濃い、濃すぎる。
そう考えると、コスパは良いのだろうね。
ただ、独特すぎて人を選びます。
なんとなく手を出した私は、ちょっと後悔。
私には、まだこの本は早かったと思いました。
なかなか、理解が追いつきません。

『シャクンタラー姫』

今回は、カーリダーサの『シャクンタラー姫』の感想です。
昔世界史の授業で習った記憶から、選んでみました。

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あらすじ

王は、シャクンタラーと出会い話が進んでいくインドのラブストーリー

感想

なんといってもさすがインド、古代の話でも歌が多い。
和歌の長いバージョンみたいな意味での歌です。
それでいて古文の現代語訳みたいな文なので、クセが強めで読むの分かれそう。

話の内容としては、王道チックなラブストーリー。
目次に大円団とか書いてる時点で、予想ついてしまいます。
ただ、王がシャクンタラーを好きになるのはわかるけど、
シャクンタラーが王を好きになるのがよくわからない。
王だから見栄え良いのもあるし、育ちに良さ的なのもあるか。
あんまりシャクンタラー自身が、王のどこに惹かれたのかの描写が少ないからかな。

そういえば、ポロポロと世界史で習った単語が出てくるので、
ちゃんと世界史の授業真面目に受けて良かったと思えた。
サンキュー、高校の時の世界史の先生。

『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』

今回は、サリンジャーの『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』の感想です。

目次

あらすじ

サンドイッチの方は短編集で、
ライ麦畑でつかまえてに出てくるホールデンくんの話や、その兄弟の話がある。

ハプワースの方は、子供の手紙形式のお話になっている。

感想

口語体の長文が苦手なんですが、しかも子供の口語体となっているためハプワースは挫折。
頑張って読み切ることはできませんでした。

サンドイッチの方は、前半の話たちはなんとなく繋がっている。
予備知識なしで読んでたので、なんかデジャヴ感あるなと思って調べたら、
ライ麦畑でつかまえて』に登場する人物の話か!となってスッキリ。
戦争関連の話が顔を見せる話があるので、どうしても暗くなってしまう。
やるせなさが積もる。

後半の話たちは、なんか明るい現代の子のパワー溢れてるお話で、
暗さが吹き飛び後味は良いと思いました。

『日はまた昇る』

今回は、ヘミングウェイの『日はまた昇る』の感想です。

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あらすじ

主人公のジェイクは、作家友達や元関係のあったブレッドと一緒にスペインのお祭りへ出かける。

感想

お祭りの最中は、周囲も主人公たちもテンションが上がり非日常的な雰囲気を感じる。
闘牛を見てテンションが上がっていく。

ジェイクは、ブレットに惚れている弱みか、奔放さに振り回されてるのは情けない。
ちょっと抜けてる感じがする。
けど、友達としてなら楽しそうな人物。

友達の1人のコーンは、情けない。
1度は関係はあったブレッドを、追いかけ回してる。
ブレッド、婚約者のマイクと一緒にいるのに。
口実をつけては、マイクがいようがいまいが関係なしにブレットに会おうとする執着よ。
気持ち悪い。
2人きりにしとけよってところで、そこにいく。
もう!欲望に負けるなよ!

全体的に、ワイワイガヤガヤの雰囲気を楽しめる本でした。

『ダフニスとクロエー』

今回は、ロンゴスの『ダフニスとクロエー』の感想です。 あっさり読めました読めました。

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あらすじ

ギリシャ レスボス島でのダフニスとクロエーの出自不明な2人の恋愛話。

感想

赤子の時に山羊や羊の乳を飲んでいるところを見つけられ、
神にみまもられな恋をする。
なんともピュアな恋と思いつつ、いっぱいキスしまくる。
あからさまな性描写や悪意がないのもですが、
恋というものを知らない描写があるからなのかもしれませんね。

2人を引き裂くようなことがあっても、神に見守られし2人なので大丈夫!

こういうあっさりとした恋愛話も時々はいいものです。

『感情教育(下)』

今回は、フローベールの『感情教育(下)』の感想です。 上より薄かったので、一日で読めました。

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あらすじ

フレデリックはアルヌー夫人に想いを寄せつつも、ロザネットと交際をする。
そんな中、革命が起き不安定な世の中に。

感想

フレデリックのアルヌー夫人への想いは、報われたように思える。
一番好きな人と一緒に居られないなら、当てつけに他の人と一緒に居てやるっていう魂胆か。
けど、アルヌー夫人のことになるとやっぱりそわそわしちゃう。
激しい想いはなかなか消えないものね。

革命中にパリをロザネットと一緒に離れて、自然の中を歩く描写は綺麗。
1人ででもいいから、こういうゆったり旅してみたい。

友人のデローリエがいたけど、本当にそれは友情なのか。
フレデリックの周囲の人、あんまり良い人いないのでは…?
あの頃がよかったと最後にデローリエと話していたが、
話の一番最初の頃の2人の関係のままがよかったと思う。
ローリエはどんどん政治思想にのめり込むし、フレデリックはどんどん恋愛にのめり込み 2人ともおかしくなっていったし。

けれどもフレデリックの恋模様見れて、楽しかった。