本をよるべに

本を読んだ感想や日々のことを思うままに書いてます

『感情教育(上)』

今回は、フローベールの『感情教育(上)』の感想です。

目次

あらすじ

フレデリックが、偶然出会ったアルヌー夫人に惹かれて恋に落ちる。

感想

一目惚れし、あの人は誰だ!何者だ!どうしたらまた会えるんだ! と一生懸命考えて行動する恋の情熱がひしひしと伝わる。 パリから故郷へ戻る時の、傷心さもとても伝わる。 前半は、情熱によって動くフレデリックを見てて、楽しい。

後半になると、堅実さのなさや優柔不断さにが目立つようになってきて、 読む速さが失速。 アルヌー夫人への想いもちょっと冷めてきて、他の女の子とも遊ぶようになる。 相手は夫人だから、他の女の子の方がいいんだけど、もうちょっとこう…。

上で冷めてきたアルヌー夫人への想いや、フレデリックの立場などどうなってくのか。 下に期待。

『セラフィタ』

今回は、バルザックの『セラフィタ』の感想です。

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あらすじ

男にも女にも見える人セラフィタに、男女それぞれが惹かれる話。

感想

キリスト教的な宗教感が結構出てきます。 そして、その説教が結構多い。 ちょっとそこが読むの大変でした。

自然の描写とかは綺麗で、素敵。 セラフィタに惹かれるミンナとウィルフリッド。 ミンナは、宗教的な考えのある素直な女性なんですが、 ウィルフリッドが対比してみると酷い。 独占欲丸出し。 ミンナと比べるとどこが良いのだかわかりませんでした。

初めてのバルザックでしたが、説教以外は面白かったので、 もう一冊読んで判断しようかな。

『吹雪』

今回は、ウラジミール・ソローキンの『吹雪』の感想です。

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あらすじ

医者のドクトルが、パンデミックが発生しているところへワクチンを届けに行く話。 途中、馬がダメになりセキコフと小さな馬と共に向かう。

感想

巨人が出てきたり、パンデミックの病気になるとすばしっこくなったり地面を掘るとかいう 死ぬのではない不思議な病気になったり、ピラミッドという麻薬?みたいなのが出てきたり、 摩訶不思議なところがありました。 そういう点は面白いのですが、ドクトル好きじゃない。 急いでる割には、朝遅くまで寝てたりピラミッド試して時間潰したりとだらしない。 なのに、御者のセキコフに対しては横柄で殴ったりする。 こういう人嫌だ。 セキコフは真面目で、馬を大切にしてて好感がありました。

ソローキンの本の中では、比較的読みやすかったです。

『掌に眠る舞台』

今回は、小川洋子さんの『掌に眠る舞台』の感想です。

短編集で、どれもタイトルにある舞台に関連するお話になっています。

気に入ったのは、『ユニコーンを握らせる』。 大学受験のために、叔母さんの家に泊まる私視点の話。 この叔母さんは、親戚中から「女優だった人」と呼ばれているため私は名前を知らないけど 泊まりに行く。 しかも部屋は1LDK。 私なら泊まりに行くの、無理。 親戚であっても、名前も知らない関係の人の家に泊まる覚悟はない。 だけれども、話を進めるとちょっとこの叔母さんと仲良くしてみたくなる。 クセが強い叔母だが、面白い。 この叔母に注目して読んでみて欲しいです。

ダブルフォルトの予言』と『無限ヤモリ』は、ゾッとしました。 小川洋子さん特有のゾッとする感じの話があって嬉しい! これを求めて小川洋子さんの本を買う。

他にもいくつか話があります。 気持ち悪っ!て思ったのもあり。。。

感想が全然舞台に関係ないですね。 とにかく、読み終えて満足できました。

『街とその不確かな壁』

久々の投稿になってしまいました。

形式張ると書けなくなるので、もう自由気ままに書くことにしました。

村上春樹さんの新作です。 村上春樹さんの独特の文体好きなので、わくわくしながら読みました。 1章あたり読んでると、既視感が…。 これは、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に似てる! あとがきにも書いてたから、既視感は当たってた。

どうも、今回の話は盛り上がりに欠ける感じがしました。 最後まで穏やかに話が進行していくからなのかもしれない。 そのためクライマックスはあるけど、どうも自分の気持ちが盛り上がらない。

既視感があるからこそ、これはこうなるのではと予想しながら読むのが楽しかった。 これが出てきたということは、こうなるのか? これはこういう意味なのか? いつもの読書とは違う味わいが出来ました。

読み終わった後味は、あっさりで満足感に少々欠ける感じでした。

『万感のおもい』

久々の投稿です。
今回読んだ本です。

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購入理由

万城目学さんの万シリーズのエッセイを読んでいたので、新しく出るならまた買おうと思いました。

本の内容

京都や大阪へのおもいや、月ごとの感じる色やそれに対するおもいが記載されたエッセイ。

感想

「無限の可能性」に書かれている、

だが、この「やろうと思えばできるかも」という不遜な勘違いこそが、「無限の可能性」の正体だったのではないか、と近ごろふと考えるのだ。 (万感のおもい/夏葉社/P27)

という一文。
万城目さんは、近頃感じていないと記載されていましたが、私はまだまだ感じているなと思いました。
例えば、YouTubeでバイオリン奏者のYouTuberの動画見ればバイオリンカッコいい弾きたいと思うし、打楽器奏者のYouTuberの動画見れば、マリンバとかカッコいい弾きたい出来もしないのに思ってしまう。
まだまだ、好奇心の衰えを感じないどころか旺盛さが増している気がしてしまいます。
このことを、ただの好奇心だと思っていたら、無限の可能性だと言う。
凄くポジティブな表現だと感じました。
そんな風に考えられるようになりたい。

この本を勧めたい人

  • エッセイを読みたい人
  • 万シリーズを読んだことがある人

メモ喪失

日曜の夜に投稿しない挙句、途中メモ忘れると言う。
やっちまいすぎたー
しかし、続けるぞ!

全然関係ないのですが、プルースト続き読むか迷ってます。
全集が3つもあるから、それ消化した後に考えた方がいいですよね。

読書日記

省略。

読書記録

11/8

11/9

11/10

11/11

11/12〜11/14

11/15

  • 『考え続ける力』 石川善樹 ちくま新書
    109p〜189p(読了)