今回読んだ本は、こちらです。
目次
購入理由
同性愛の話を読みたかったため。
主な登場人物
柿内園子
本書の語り手。
先生に徳光光子との事件を話す。先生
小説家(谷崎潤一郎?)。
園子の話を聴く。徳光光子
園子と、技芸学校で知り合う。
園子より年下で独身。
園子と恋仲になる。柿内孝太郎
園子の夫。弁護士。
表情に乏しく、学者肌。綿貫栄次郎
光子のことが好きな男。
園子と光子の関係に対して、やきもち妬いてる。
本の内容
技芸学校で園子と光子が恋仲という噂が流れてるまで関わりがなかった二人だが、わざと恋仲のフリをするようになるが、だんだんお互いの事が本当に好きになる。
しかし、綿貫栄次郎や光子の考えが絡み始め、最後には夫まで絡み始めこんがらがっていく。
感想
読み終わった後、とても苦しい。
園子が先生に語りたくなる気持ちが、わかってしまう。
救いなんてないのは、最初の時点で察することができる。
ただ、最後がわかってもそこまでの過程がわからないので読み進める。
途中そこまで苦しくもなく、どうやって終わるんだ?と思っていると、急に最後どっと苦しさがくる。
胸が張り裂けるだけでは足りないくらいです。
光子という女が、よくわからず恐ろしい。
園子の語りだからそう見えるのかもしれないが、全ては光子の手のひらで転がされ、光子中心に回っているかのよう。
惚れた弱味にしても、最後園子の感情もこんがらがってしまったのだろうと思う。
しかし、フリをしていると本気になってしまうのは、先生を除く主な登場人物みんなそうでした。
人は、周囲に感化されやすいのでしょう。いつの間にか、近ければ近いほど似てしまい、フリし続ければ、本気になってしまう。
自分を欺き続けるのはできなさそうですね。
この本を勧めたい人
- 女性の同性愛小説が読みたい人
- 結末はわかるが、そこまでの過程を楽しみたい人
- 救いのない恋愛小説を読みたい人