本をよるべに

本を読んだ感想や日々のことを思うままに書いてます

『ドードー鳥と孤独鳥』

今回は、川端裕人さんの『ドードー鳥と孤独鳥』の感想です。

目次

あらすじ

小学校で出会った、タマキとケイナはドードー鳥と孤独鳥に興味を持つ。
ケイナは転校してしまい、離れてしまうが二人はそれぞれの方法でドードー鳥と孤独鳥を追う。

感想

評判良さそうなので、何となく購入。
ドードー鳥が不思議の国のアリスに出てくることも知らなかったし、両方の鳥が絶滅していることも知らずに読んでみた。
あまり期待していなかったのですが、面白かった。
絶滅した鳥を追うことなんて考えたこともなかったし、ゲノムとかで遺伝子を操作して素養を持った鳥を誕生させることができることも知った。
生物学や遺伝子の知識がなくても、話が面白くて読みやすい。
こんな活動もあるのかと、色々と知ることができた。

ケイナは天才なんだろうな。
ただ、行き過ぎるとマッドサイエンティストみたいになりそう。
自分の興味を突き詰めるのはいいことだと思うけど、ブレーキ役いないとダメだよね。
タマキがそういう風にストップかけるような人になれてよかった。

久々に読了後満足した気持ちになりました。

『シュレーディンガーの少女』

今回は、松崎有理さんの『シュレーディンガーの少女』の感想です。

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あらすじ

太っている人の人権がなくなるような世界や、65歳頃になったら死ぬ世界、
数学を使ったら処罰を与えられてしまう世界などの短編集。

感想

帯にディストピア世界との記載があったので思わず購入。
どの短編集もディストピアな話でした。

一番気に入った話は、『六十五歳デス』。
65歳の誕生日あたりになったら、苦痛もなく死ぬ世界。
その世界で死への恐怖がある人に対してセラピーを行っている64歳の女性の話。
この女性がとてもクールで良い!
色々なことに達観している感じもあり、惹かれる。
最後もいい終わり方していて、とても満足しました。

『宗祖ゾロアスター』

今回は、前田耕作さんの『宗祖ゾロアスター』の感想です。

目次

あらすじ

ゾロアスター教のことや、宗祖であるゾロアスターのことなどについて書かれている。

感想

高校時代の世界史で、本当に少ししか出てきてないのにとても興味を抱く、
何か魅力的に感じたゾロアスター教
拝火教とか言ってたような気がします。
社会人になって、ふと目に入った本のタイトルに惹かれて買ってしまいました。

内容は難しくなく、読みやすいです。
ゾロアスターって、宗祖の名前だったのかと初めて知り、驚く。
あと、名前が変わって今も現存しているとは知らなかった。
どんどん知らなかったことを知っていく。
久々に好奇心を満たす読書ができた気がします。

こういう好奇心を満たす読書も、文芸書を読むのとは違う楽しさがあっていいですね。

『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』

今回は、古賀及子さんの『ちょっと踊ったりすぐかけだす』の感想です。

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あらすじ

古賀さんの日々の日記エッセイ。
子供達との日常が書かれている。
ウェブ日記の書籍化。

感想

読んでてこの空気感いいな、ずっと読んで浸っていたいなって思えるエッセイでした。
永遠に読んでたい。

古賀さんみたいな母親に憧れる。
こんな母親だったら、私もちょっと何か変わってたのかなってつい思う。
上下関係というか抑圧感がない感じの家族で、親も子ものびのびとしている。
なんていい家族感!
隣の芝生は青い効果なのかわかりませんが、子供たちが羨ましい!

古賀さんの本、あと2冊買ったので読むに楽しみ。
ちょっと寝かせるけど。

『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』

今回は、宮部みゆきさんの『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』の感想です。

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あらすじ

タイトルにもある通り、宮部みゆきさんがおすすめした本がたくさん記載されてます。
一冊につき、見開き一ページ本について書かれてます。

感想

宮部みゆきさんの本をそんな読んだことないんですよね。
ICO 霧の城』をゲームの動画に惹かれて、読んだ記憶があるくらい。
あと読んだことあったっけ…. そんな感じですが、本の紹介ということでどんな本紹介されてるのか興味本位で買いました。

9割読みたい!と惹かれる本はありませんでした。
ただ、自分からあらすじすら読まないであろう本なので、触れられてよかったと思います。
こんな内容の本を好んで読む人もいるんだっていう、なんだか新鮮な感覚。
自分の視野がほんの少し広げられた気がします。

本の紹介の本っていいね!

『寝煙草の危険』

今回は、マリアーナ・エンリケスの『寝煙草の危険』の感想です。

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あらすじ

スパニッシュ・ホラーの短編集。
行方不明の人が現れたりする話や死者と交信したりする話等ある。

感想

怖いもの苦手ですが、そこまで怖いとも思わず。
洋物より和物の方が苦手だからか、平気に読み進めれました。
ギョッとするようなものもありませんでしたから。

カズオ・イシグロ絶賛みたいな帯があったので買ってみましたが、
買ってよかったなと思います。
短編一つ一つが濃いんだけど、後味も悪くない。
ただ、全部濃厚だから私の頭にインパクト残らない。
濃淡つけてー。

スパニッシュ・ホラー、次もちょっと挑戦してみようかな。

『氷の城』

今回は、タリアイ・ヴェーソスさんの『氷の城』の感想です。

目次

あらすじ

シスの通っている学校に転校してきたウン。
二人は不思議と惹かれ合う。
惹かれ合うものを感じた翌日、ウンは一人で滝が凍ってできた氷の城へ行く。
後日、シスも行くことになる。

感想

出会いと別れの話と帯にあったので、別れて終了かと思って読んだがそうではなく。
なかなかに消化不良。

ウンは、母子家庭で母親を亡くして叔母のところに来たからなのか、
行動に共感や理解があまりできず。
だけど、危険なことしちゃうのは子供ならではなのかなと思ったりしました。
普通に学校に行っていればよかったのに。
一人で行動しなければよかったのに。

シスが可哀想で仕方がない。
誰も悪くないし、シスの責任でもないのに周囲がうるさくて、
それじゃあ壊れてしまうのは仕方ないし、頑固にもなる。
寛容なのか、そうでないのかアンバランスな感じ。
ウンの叔母もシスも、ウンの行動に翻弄されてしまったのでした。